擁壁とは、造成工事などによってできる崖や斜面に、土砂の崩壊を防ぐために設置される壁状の構造物のことです。
土の種類、地耐力、含水率の3つを踏まえて、土圧に耐えられる構造にしなければなりません。
今回は擁壁工事の種類から注意が必要な擁壁まで、詳しく紹介します。
コンクリート擁壁 |
住宅で良く利用されている方法です。すっきりとした見た目になり、強度が高く耐久性に優れています。 鉄筋の有無によって鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)と無筋コンクリート擁壁に分けられます。
また土地の状況等により、重力式、もたれ式、L型など擁壁の形状が作り分けられます。 現場打ちコンクリートと、プレキャスト擁壁の2つに大別されます。 |
ブロック 擁壁 |
ブロックを積み重ねた擁壁です。高低差が大きい場所でも施工が可能で、価格を抑えやすいことが特徴です。 |
石積み擁壁 | 石を積んで作った擁壁です。基本的に、モルタルやコンクリートを用いて石を積み上げる練り石積みと、砂利または栗石のみで石を積み上げる空石積みによって施工されます。 |
コンクリート擁壁は鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)と無筋コンクリート擁壁に大別されます。
鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)は鉄筋が入っているため強度があります。
強度があるため垂直に立てることができ、土地面積を広く活用できる点もメリットです。
見た目もすっきりと綺麗な印象になります。
無筋コンクリート擁壁はその名の通り、鉄筋が入っていない擁壁です。
重力式擁壁を選ぶ場合、無筋コンクリート擁壁で施工することがあります。
重力式擁壁は擁壁の重さ自体で土を支えるため、鉄筋が必ずしも必要がありません。そのため無筋コンクリート擁壁でも施工が可能になります。
またコンクリート擁壁は現場打ちコンクリートとプレキャスト擁壁の2つにも分けられます。
現場打ちコンクリート式の擁壁は、セメントや砂、砂利などを水で練り上げたコンクリートを型枠に打ち込んで固定します。
背面にはフィルターとして栗石や砂利などを裏込めして、水抜きパイプを設置します。
大型重機が無くても施工が可能で、プレキャストと比べると価格が抑えやすいです。
また構造計算によって現場に最適な形状にすることが可能です。
プレキャスト擁壁の場合工場で製造された製品を現場へ運び、現地で組み立て作業を行います。
工場であらかじめ製造された製品を現場に持ち込み、その場で組み立てるだけなので、現場でコンクリート打設から行う現場打ちよりも短期間で工事を行うことが可能です。
またその日の天候などにより仕上がりに差が生まれることがある現場打ちコンクリートに対し、
プレキャスト擁壁は屋内の製造環境が整った場所で製造するため品質が高く、仕上がりにばらつきもありません。
また、工期が短い分人員コストも抑えられるため、リーズナブルな価格で施工できます。
デメリットとしては既に成形された製品を使用するため、複雑で想定外のデザインには対応が難しくなります。
住宅地で5m程度の高低差が大きい場所で多く施工されています。ブロック擁壁は主に間知ブロックという材料が使用されます。
間知ブロックは6個並べると約1間(180cm)になることから、間知と名付けられたとされています。
鉄筋を利用した補強コンクリートや化粧ブロックなども使用される場合があります。
ブロック擁壁の積み方には種類がいくつかあります。
中でも矢羽積みのものが多く、これはブロックを斜めに積む方法です。
またブロックを水平に積む布積みという方法もあります。
国土交通大臣より認可を受けたCP型枠コンクリートブロックを用いて造られる擁壁です。
従来のコンクリートブロックよりも、安全性・美観性の面で優れています。鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)と同等の強度を持ちながら、価格を抑えることができます。
また表面が化粧ブロックの意匠になっているものもあり、見た目も美しくなります。
しかし通常のコンクリートブロックを使用した場合と比べると手間や資材が多く、価格は高めになるので注意が必要です。
石積み擁壁は練り石積みと、空石積みの2つに分けられます。
練り石積み
積み上げた石の間にモルタルやコンクリートを用いて石と石を連結させることで強度を上げる積み方です。
大きい擁壁の場合コンクリートの基礎を擁壁の下に打ち込む場合もあります。
一般的にはブロック擁壁等と比べると強度が劣りますが、状態悪化が見られなければ比較的安全だと言えます。
空石積み
空石積みは石と石を連結させるためにモルタルやコンクリートは使いません。砂利または栗石と呼ばれる小石のみで積み上げていく方法になります。
簡素な擁壁のため耐久性は低いです。
今でも高低差が少ない場所では利用されますが、 高さがある場合(1.5m以上など)は安全性に問題があるため対策が必要です。
擁壁の中には空石積みの他にも、安全性に欠けており注意が必要なものがあります。
擁壁に関連してくる「宅地造成等規制法」が制定されたのが昭和36年のため、それ以前に施工された擁壁は安全性に欠ける場合があります。
それ以降に施工されたものでも、設置から50年前後が経ち老朽化が進んでいるものは注意が必要です。
1950~60年代に多くつくられた大谷石積み擁壁。劣化・風化している場合が多いため、補修や撤去等の対策が必要と言われています。
解体した古いコンクリートの塊や自然石、レンガ等を再利用して作られた擁壁です。適切な強度がない場合が多くあります。
二段擁壁とは既存の擁壁の上に、さらにコンクリートブロックやコンクリートなどで擁壁が設置されているものです。
上の段の擁壁の重みが下の段にもかかるため、強度が不安定で危険です。
積み増しの高さが出るほど危険性が高まります。
擁壁は、安全性や安定性の面で、家づくりにおいて大切な要素の一つとなります。
エクステリアとして擁壁を設置する際には、土圧に対する抵抗力や強度だけでなく、街並みとの調和を考える必要もあります。
しかし、一口に擁壁といっても、その材料や形式は様々です。材料や形式選びにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
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